
この作業、他の人にお願いできると、もう一つの仕事に集中できるんだけど…他の人も忙しいよね…

ちょくちょくお茶に誘ってくれる友達。楽しいんだけど、自分の趣味の時間も大切にしたいから月1くらいがいいな。でもそんなこと言ったら嫌われるかな…
仕事で、家事で、友人関係で、ちょっとしたことだけど、協力してもらえるとすごくありがたいことってありますよね。でも相手の反応を気にして言えなくて、一人で抱え込むって人、意外といるんじゃないでしょうか?
他の人の助けを借りながら、もっとラクに自分らしく生きれたら素敵だと思いませんか?実は、次の3つのステップを踏んで声をかけると、意外とあっさりと協力してもらえるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
- 自分の考えや感情を把握する
- 伝え方を工夫して伝える
- 相手の反応を受け止める
では、順番にみていきましょう。
ステップ1 『自分の考えや感情を把握する』

これは一番重要なステップと言ってよいでしょう。まずは自分がどんなことを考え、感じているのか把握しましょう。「今私は〇〇で困ってる。一人で解決するのは大変なので他の人に手伝ってもらいたい」「でも、他の人も決して暇ではないんだから、こんなことをお願いするのは迷惑だろう」「けど、~をしてもらえたらすごく助かる」など。考えていること、感じていることを全て言葉にしてみます。このステップではきれいにまとめようとせず、思ったままでかまいません。ノートやスマホのメモアプリに書き出してみるのもいいでしょう。また、周りに人がいない場合などは声に出してみるのも一つです。この部分があいまいだと、相手に伝えるのが難しくなってしまいます。
ステップ2 『伝え方を工夫して伝える』

自分の気持ちが把握できたら、相手にどのように伝えるかを考えていきます。次の“3つのポイント”を意識すると相手に伝わりやすい表現ができます。
①今起きている客観的な事実を伝える
②自分の気持ちを表現する
③解決策を提案する
①今起きている客観的な事実を伝える
これは情報のすり合わせともいえます。“多分、相手は私の状況知ってるはずだよね”など思い込みで話し始めると『え?何の話をしてるの?』といったすれ違いや誤解が起きる要因になります。感情は混ぜず必要な事実を丁寧に伝えましょう。「今、わたしは〇〇と△△という仕事を抱えていて、〇〇の期限が×日までなんです」といった感じです。言いにくいこともあるかもしれませんが、事実を共有するために必要な部分です。
②自分の気持ちを表現する
これは自分の感じていることを表現する部分です。困っている表情をして相手に察してもらうというのも一つの表現ではあるのですが、ちゃんと言葉にして伝えたほうが好印象になります。また、ステップ1で把握した自分の気持ちの中にある罪悪感なども、ここで言葉にして添えるといいでしょう。「お忙しいかなと思うんですが、もし可能であれば手伝っていただきたくて」といった感じです。
③解決策を提案する
具体的に相手にどんなことをしてほしいか(または、自分がどんなことをしたいか)を提案します。多くの場合、自分の気持ちを伝えたあたりで、『いいよ』など相手の反応が返ってくるかもしれませんが、相手が困惑した表情をすることもあります。相手からすると自分が具体的にどんなことをすればいいのか(または、相手が具体的にどんなことをしようとしているのか)が分からないと、不安になるのは自然なことでしょう。具体的に提案してあげましょう。「△△のデータの打ち込みをお願いできると助かります」といった感じです。
伝える準備ができたら、勇気をもって伝えてみましょう!緊張しますよね(>_<) 力まずに落ち着いて伝えるのが一番ですが、緊張して当たり前だと思います。言葉に詰まったり、上手に表現できなかったりしても大丈夫です。
ステップ3 『相手の反応を受け止める』

伝えることで精一杯になってしまいやすいのですが、伝えた後に相手の反応を受け止めることまでがコミュニケーションです。“やっぱり迷惑だよね!”と焦って会話を終わらせてしまいたくなるかもしれませんが、相手も考えたり言葉を選んだりする時間が必要です。そして、①受け入れてもらえる場合、②受け入れてもらえない場合、どちらもあることを想定しておきましょう。
①受け入れてもらえる場合
相手が受け入れてくれる場合には感謝を伝えましょう。相手からしても“他の人の役に立って感謝される”というのは自信にもつながっていくものです。このとき、もしかしたら“本当は迷惑に感じているのに、断れなかったのではないか?”という不安も出てくるかもしれません。しかし、相手の本心を完璧に把握することはできませんし、最終的には相手の判断に委ねるしかありません。それはお互い様でもあります。またここには、あなた自身の苦手意識が影響している可能性もあります。あなたは、他の人から頼みごとをされ、それを受け入れるのが難しいときに、断ることができますか?このことについては、また別の機会で解説できればと思います。
②受け入れてもらえない場合
相手が受け入れてくれないことも当然あります。その想定もしておきましょう。いわゆる“ダメもと”というやつですね。人間は想定外のことが起きると、途端に動揺するものです。そういう意味でも事前に想定することは大切です。
また、“あなたの申し出を断る=あなた自身を拒否している”ということではありません。相手にも都合があるということを尊重しましょう。場合によっては相手の話を聴くことで、自分では思いつかなかったアイディアをもらえるかもしれません。

受け入れてもらえる場合・受け入れてもらえない場合、いずれにしても相手の反応に過度な期待や幻滅をしないことが大切です。
長々と説明しましたが、とりあえずチャレンジしてみる=行動を起こすということがとても大事です。なぜなら、行動して失敗しながらも、ちょっとでも“できた”という体験をすると、自信につながっていくからです。逆に言うと行動しない限り、残念ながら自信は身につきません。これは心理学的にも証明されているようです(こちらの記事が参考になります)。
チャレンジするのが不安な人や、うまくいかなかったあなたへ

ここまでの説明を読んで“なるほど、私も試してみようかな”と思った方もいるかもしれません。しかし、いざチャレンジしようとすると「やっぱり私には難しいかも…」と自信がなくなったり、「チャレンジしてはみたけど、やっぱりうまくいかない…」と落ち込んでしまったりするかもしれません。そんなあなたに届けたいアドバイスを4つにまとめました。
①うまくいかない=挑戦している証拠
今まで協力を求めることが少なかった人は、協力を求めることに慣れていないのでうまくいかなくて当然です。失敗するのは挑戦している証拠です!「うまくいかなかった…」と思ったら「わたしは挑戦した!」と呟いてみましょう。
②慣れる時間も必要
今までと違う行動を取るということは、周りの反応も変わるということです。最初は戸惑われたり、居心地が悪く感じたりするかもしれませんが、それは自然なことです。慣れる時間も必要なのです。
③何かを選ぶ=何かを捨てる
何かを選ぶということは、何かを捨てるということでもあります。協力を求める行動を取るようになると、“あの人に任せておけば全部やってくれるよね”というイメージは失われるかもしれません。しかし、そのイメージを失うデメリットと、一人で抱え込んでしまうことのデメリットを比べてみましょう。後者のほうがはるかに大きいはずです。
④いろんな相手にチャレンジしよう
つい「あの人だったら頼めるかな?」など特定の人だけを意識しがちですが、一人だけを相手にチャレンジしても、返ってくる反応はその人特有の反応である可能性があります。いろんな相手にチャレンジするほうがより自信につながっていくでしょう。
まとめ
ここまで、他の人に協力してもらうためのステップとポイントを解説してきました。おさらいをしておきましょう。
【協力を依頼するときの3つのステップ】
1.自分の考えや感情を把握する
→自分の中で、自分が考えていること・感じていることを全て言葉にしてみる。その際、きれいにまとめず、思ったままに表現する。
2.伝え方を工夫して伝える
→3つのポイント(①今起きている客観的な事実を伝える ②自分の気持ちを表現する
③解決策を提案する)を意識して伝える。
3.相手の反応を受け止める
→①受け入れてもらえる場合・②受け入れてもらえない場合、どちらも想定する。
「チャレンジするのが不安」「うまくいかない…」という方は
“うまくいかないのは挑戦している証拠” “慣れる時間も必要” “何かを選ぶ=何かを捨てる” “一人に固執せずいろんな相手にチャレンジする”ということを思い出してみてください。
ぜひ、ご自分なりにチャレンジしてみてください。ちょっとでも“できた”という体験をすると、自信につながっていきます。一人で抱え込まず、他の人の助けを借りながら生活できるようになると、もっとラクに自分らしく生きていけることでしょう。応援しています!
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